
三田会の皆さん、貝崎です。
今回は、前月に続いて四国/愛媛県のお城を紹介します。
今治から海沿いに約30分南下すると、四国最大の都市/松山に到着します。
皆さんは、夏目漱石の「坊ちゃん」、司馬遼太郎の「坂の上の雲」を連想するでしょうか。
古風な駅舎に路面電車、レトロな県庁舎、それだけでも好きになる街といった印象です。
▪️松山城(現存12天守のひとつ)
関ヶ原の戦い後、加藤嘉明は従来の居城に代わり、新たに松山城を築きました。
松山城は、山頂に天守と本丸を築き、山麓には二の丸と三の丸を配する縄張りとなっています。
また、天守群も大天守と子天守、南北の隅櫓を連立させて、堅固な造りです。
その他、高石垣を何度も屈曲させたり、登坂路も枡形の機能を持たせるように折り返すなど、極めて防御を厳重にしてあります。
山頂の大天守に加えて曲輪や石垣、土塁など、築城時の遺構が良く残っている城姿は、実にスケールが大きく、圧倒されます。
「春や昔 十五万石の 城下哉 正岡子規」
道後温泉に浸かり、鯛めしを食して日本酒を嗜む。
さらに坂の上の雲ミュージアムを見て、正岡子規や秋山兄弟ゆかりの地を巡る。
黎明期の明治日本を満喫できる松山です。
▪️大洲城
松山から、予讃線で周防灘に沿って約30分南下、伊予大洲に到着します。
大洲城の原型は14世紀の前半に築かれましたが、文禄4年(1595年)に藤堂高虎が近世城郭に改造したとされています。
現在の天守は再建されたものですが、四層四階の城姿は肘川に沿ってよく映えています。
なお、伊予大洲の街はNHK朝ドラ「おはなはん」「フーテンの寅さん」「東京ラブストーリー」のロケ地になったこともあり、どこか懐かしさを感じさせる印象です。
近隣の内子町とあわせて、のんびり、ゆっくり散策することをお勧めします。
▪️宇和島城(現存12天守のひとつ)
伊予大洲から予讃線で約50分南下すると、愛媛県の西南端/宇和島に到着します。
伊予大洲と同様、宇和島城も藤堂高虎が6年かけて近世城郭に改造した平山城です。
宇和島城へは宇和島駅から徒歩20分、さらに急坂の石垣段を登ると天守が見えてきます。
天守は大きくはありませんが、古風で白壁が青空に映え、凛々しく聳えています。
現在の天守は、寛文年間に伊達宗年(伊達政宗の孫)が建てた二代目天守ですが、三重三階の層塔型、各階各面が全てが千鳥破風や唐破風で飾られた装飾性が高い造りとなっています。
天守から眼下に広がる眺望は素晴らしく、城下や宇和島湾を一望できます。
今回、気に入ったお城のひとつです。是非、見学をお勧めします。