
倉敷で伯 備線に乗り換えて40分、
歴史と文化の街/備中高梁に到着します。
今回の岡山の城巡りで、筆者が最も楽しみにしていた地です。
備中松山城に加え、武家屋敷、高梁川沿いの街並み、松竹映画「フーテンの寅さん」のロケ地、歴史と文化、風情を色濃く残す土地です。
▪️備中松山城(現存12天守のひとつ)
備中松山城は、小松山の山頂に聳える「天空の城」です。
その原型は13世紀の中頃に築かれましたが、江戸時代に小堀氏、水谷氏が整備、大改修を行ったとされています。
備中高梁駅から城下(登り口)まで
電動自転車で約30分、緩やかな登り坂が続きますが、道路の両側を流れる田園風景は、日本の風景100選に出てきそうです。
城登り口で下車、さらに急峻な坂道、石段を20分登ると巨大な石垣群が突然に現れます。
見覚えがあると思ったら、NHK大河ドラマ「真田丸」のオープニングに使用された石垣で、天然の岩盤と人為的に築いた石垣が融合した高石垣は質量ともに圧巻の一言、本当に見事です。
また、二重二階の天守は質素ですが、国指定の史跡、重要文化財となっています。天空の城に相応しく、城から眺める眼下の景色は絶景です。
自転車を漕いだり、押したりして市内を散策するうちに半日が過ぎていました。
時間がゆっくり流れる、見飽きない街でした。
▪️備中高松城
備中高梁駅から総社駅で桃太郎線に乗り換え、ほどなく備中高松駅(無人駅)に到着します。
ご存知の方も多いと思いますが、備中高松城は「水攻め」で有名なお城です。
天正10年(1582年)5月、黒田官兵衛の進言を受けた羽柴秀吉は周辺の百姓を動員して、長さ約2.7km、高さ約7mの堤防をわずか12日で完成させたといわれています。
早速、足守川の水を引き入れ たところ城は湖の孤城となり、救援の毛利軍も手が出せない中、「本能寺の変」を知った秀吉は急ぎ講和を結び、電撃的な反転「中国大返し」で明智光秀の討伐に向かった次第です。
現在城跡は公園として整備され、夏には花菖蒲や宗治蓮(水攻めで切腹した清水宗治公に因んで命名された蓮)が咲き乱れるとのことです。